エリオット波動のフラクタル構造





私が、エリオット波動の波をカウントするにあたり、まず最初に「どの時間足で波を数えればいいのか」という壁にぶつかりました。


日足がいいのか、又は5分足がいいのか。

しかし、エリオット波動のフラクタル構造を理解することにより、その悩みは解消されました。

エリオット波動を使いこなすためには、このフラクタル構造は理解しておかなければいけません。

少し難しいかもしれませんが、できるだけ分かり易く説明したいと思います。





目次

No.1 エリオット波動入門! 波動理論で為替相場の現在地を知り、将来を予想する!



No.2 エリオット波動入門! 波を数える前には知っておきたい推進波の基本原則


No.3  エリオット波動入門! フラクタル構造とは?


  • エリオット波動理論のフラクタル構造
  • 波動理論の一定の法則
  • いくつもの波の段階で構成されるフラクタル構造
  • 波の段階別表記
  • フラクタル構造では月足から分足まで活用できる
  • ひとつ上の段階の波を意識すればカウントの精度は高まる
  • 実際のチャートでのフラクタル構造

N.5  エリオット波動入門!  修正波のトライアンぐは4波の可能性が高いのか?

No.6  エリオット波動入門!  フィボナッチ比率をエリオット波動で使いこなすために必要な知識








エリオット波動のフラクタル構造とは




エリオット波動理論を身に付けるにはフラクタル構造を理解しなければなりません。

この構造を理解することにより現在の波の位置を知ることができますが、フラクタル構造がエリオット波動を複雑に思わしめている原因にもなっています。

皆さんは為替チャートを見るとき、どの時間足で見られますか。 日足でしょうか。 1時間足でしょうか。 もっと短い5分足でしょうか。

多くの方は複数の時間足を画面に並べて見ていると思いますが、その時に「日足では上昇トレンドなのに、5分足では下降トレンドになっている」という経験があると思います。

なぜ、こんなことが起こるのでしょうか。





波動理論の一定の法則とは



為替相場は波のように動いています。それは寄せては返す動きです。

波は寄せてばかりではなく、また返すばかりでもなく、ある一定の法則によって動いています。
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上の図はリオット波動の波動理論を表した図です。1~5波動とA~Cの波動に分かれています。

つまり波動理論とは、『上昇する5つの波動と、それを修正する3つの波動』で1サイクルを構成するという理論です。

そして、この8つの波動によるひとつのサイクルが終了すると、次に類似するサイクルが現れ、もうひとつの5つの波の動きが再び繰り返されます。

このように為替相場が進行すると、それらの波が構成するものよりもひとつ大きな段階の5つの波動サイクルが出来上がります。





いくつもの波動の段階で構成されるフラクタル構造


エリオット波動の波動理論には、ひとつ上の大きな段階の波動と、ひとつ下の小さな段階の波動があります。


フラクタル構造

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上の図は、エリオット波動のフラクタル構造を表したものです。

1と2波動目を見てみると、その1波動目にはひとつ小さな段階で副次的な5波があるのが確認できます。また、2波動目を見ると副次的な3波があることも確認できます。

1と2波動目は、ひとつ小さな段階では、5と3波動の1サイクルを構成しています。

逆に、1から5波動はひとつ上の大きな段階では1波動目となり、A~C波は2波動目となります(赤点線)。


つまり、波動は段階が上がっても、下がっても5波動と3波動の類似する1サイクルを構成するという考えがエリオット波動のフラクタル構造です




為替相場のフラクタル構造


この構造を、日々の為替チャートで考えるとどうなるでしょう。

例えば、日足で数本の長い陽線の1波動が出た場合、これを時間足を落として1時間足で見ると、ひとつ下の段階では5つの波動で上昇していることが確認できたりします。

さらに、この1時間足の1波動と2波動を5分足で見ると、5つの波動で上昇し、3つの波動で修正していることも確認できます。


これらのことは、たとえ大きな段階が上昇トレンドでも、そのひとつ下の段階では修正局面の下降トレンドである場合があることを意味しています。



実際のドル円為替相場でのフラクタル構造の確認は「波の数え方! フラクタル構造は本当にあるのか?」を参照してください。













エリオット波動の段階別表記




エリオット波動では、その段階により名称が付けられています。

グランドスーパーサイク、スーパーサイクル、サイクル、プライマリー、インターミーディエット、マイナー、ミニュット、ミニュエット、サブミニュエットがあります。


  • グランドスーパーサイクル        数世紀に渡る周期
  • スーパーサイクル            40~70年周期
  • サイクル                1~10年周期
  • プライマリー              数ヶ月~2年周期
  • インターミディエット          数週間~数ヶ月周期 
  • マイナー                数週間以下の周期
  • ミニュット               数日周期    
  • ミニュエット              数時間周期
  • サブミニュエット            数分周期


これらの1つのサイクルが形成される周期はあくまで目安なので、あまり気にする必要はありません。

大事なことは、取引している段階の波動のひとつ上の段階の波動を意識することです。




フラクタル構造では月足~分足まで活用できる



日足のような大きな段階では、調整局面の場合が多く、推進5波動が頻繁に現れることはありません。しかし、時間足を落とせば、推進5波動は頻繁に現れてきます。5分足の小さな段階の波動では5波動、3波動を頻繁に繰り返しています。


日足や週足を使って大きな段階を波動で、じっくりと大きな利益を狙うこともできますし、また短めの足を使って小さな段階の波動で短期間に効率よく利益を狙うこともできます。


エリオット波動のフラクタル構造を理解することによって、スイングからスキャルピングまでどんなトレードスタイルにも対応できるようになります

ひとつ上の段階の波動を意識すればカウントの精度は高まる




勢いよくトレンドと同じ方向に進む推進波もどこかで必ず終わります。その後は修正波が続きます。しかし、修正波の後には推進波ばかりではなく、再び修正波が続くこともあります。

日々、短い足ばかりで波動をカウントしていると現在の波動の正確な位置が分からなくなり、波動のカウントに迷うことになります。

そんな時は、ひとつ大きな段階の波動を確認することによって、為替相場での現在地を把握できるようになります。

現在は、大きな段階では推進波なのか、それとも修正波なのか、また推進何波目なのか、修正何波動目なのかが見極められれば、小さな段階の波のカウント精度は上がっていきます。


『木を見て森を見ず』にならないように、常にフラクタル構造を意識するようにしましょう。




実際のチャートでのフラクタル構造




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では、実際の為替相場チャートではどのように見えるのか確認してみましょう。

上のチャートは2011年からのドル円為替相場週足チャートです。大きく上昇した5波動のために、足を小さくしなくてもある程度フラクタル構造を確認できます。

まず、5つの波の推進波後に3つの波動(ABC)の修正波が続いているのが確認できます。
※ABCはフラットの内部波動のA波の可能性もあります

そして、1、2、3、4、5波動が5-3-5-3-5で構成されています(4波動は修正波の一種のトライアングルになっています)。

このように、フラクタル構造はエリオット波動の重要なポイントになっています







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