米軍のシリア空軍基地へのミサイル攻撃、米国雇用統計などで激しい動きを展開した週末のドル円為替相場。ドル安円高が大きく進んでもおかいくない状況でしたが、なんとかギリギリのラインで踏み止まり、逆に切り返してきました。ユーロドルも、雇用統計後一旦上昇したものの、ヒゲを付けて逆に直近安値を下抜いてきました。
週明けはこの流れが続いて行くのでしょうか。ドル円においては、直近の上昇が5-3-5のジグザグではなく、5-3-5-3-5の衝撃波に発展するかが大きなポイントになりそうです。今回の週間為替予想は、ドル円とユーロドルの週明けの動向を探ってみたいと思います。
その前にひとつ。 エリオット波動はとても楽しく為替予想できるのがメリットひとつです(私のカウントはあてにはならないので、ぜひ皆さんもご自身で波を数えてくださいね)。また、予想と違う展開になっても柔軟に対応できるようになるというのも大きなメリットです。
衝撃波5-3-5-3-5とジグザグ5-3-5は、途中まで同じ波動構成です。衝撃波と予想してエントリーしたものの、結果ジグザグで終わってしまったというのはよくある展開です。しかし、エリオット波動をマスターしていくと「ん!これはジグザグで終わってしまうな」といことが素早くキャッチでき、柔軟に対応できるようになってきます。
「1-3チャネルを大きく割り込み、3波のFR50まで戻してきた」、「1波の終値を下抜いてきた」などの展開になった場合には、それになりの収益を確保した状態で利益確定できます(又はデイトレードやスキャルピングでは、1.618倍で一部(全部)を利確。この辺りを、予めトレードルールの中に落とし込んでおくと更にいいのでは)。
エントリーする前には、描いている展開が否定されるポイントを押さえておくことが、安定したトレードに繋がってのかもしれません。
ドル円は1波始点を守る
最近の特徴として、修正2波動目は深くなる傾向にありますが、今回も1波動目の始点付近まで大きくリトレイスしています(ただ、2波の終点は不透明ではあります)。
bの波動で上抜けてくれば理想的でしたが、この波動は5-3-5のジグザグで終了しています。ユーロドルなどの他通貨と波動が合っていなかったようです。
この週末は、米軍のミサイル攻撃や雇用統計で一時的に大きく下げましたが、1波の始点ラインはなんとかキープできています。 また、0-2チャネルラインもヒゲの部分越えていますが、これは一時的行き過ぎと考えた方がいいのかもしれません。
現在が3-1であるならば、0-2チャネルの上ラインが目標となりそうです。まずは、週明けに4時間足の一目均衡表雲を上抜けてこれるかが大きなポイントです。しかし、直近の上昇が5-3-5のジグザグで終了した場合は、下抜けの可能性も出てきそうです。
週明けの初動がポイント?
1波動目の衝撃波を展開後、米軍のシリア空軍基地への空爆で大きく下降した地点が2波動目終点(行き過ぎが発生)。その後の米国雇用統計で再び大きく下降しましたが、この波動はヒゲを付けて大きく戻しています。
もともとミサイル攻撃のニュースが出た時は下を目指す修正2波動目で、雇用統計発表時は上を目指す波動でした。経済指標などで大きく動いた場合には、波動の方向と同じ方向に動いた時には戻らず、波動の方向と逆方向に動いた時にはヒゲを付けて大きく戻っていくようです(波動が進む方向と逆に動いた場合には良い押し目になる?)。
有事とサプライズが重なり、円高ドル安が大きく進んでもおかしくない状況のなか、この位置(日足陽線)で週末を終えるのはある意味奇跡的かもしれません。
ここからがとても重要なポイントになりそうです。 週明け直近高値を上抜けてくることができれば、反転の可能性が高まりそうです。 しかし、この高値を越えられず、この付近に長く留まるようなことになれば、もう一段下を目指す展開もありそうです。
一目均衡表雲と0-2チャネル
この週末は、0-2チャネルと日足一目均衡表雲下限が重なるポイントで終了しています。ここを一気に下抜けてくるのはなかなか難しいかもしれません。 しかし、週明けにドル円が上に跳ねるようなことになれば、ユーロドルも5-3-1波がエクステンションして、このポイントを大きく下抜け、1/3の1.03401付近まで下降してくる可能性もありそうです。
次の5-3-2波動目は、どような調整波でどれくらい時間を掛けてくるか分かりませんが、5-3-3波動目が始まれば、0.9500付近を目指して下降していくものと予想しています。
ユーロドルひとつ下の1時間足チャート
ひとつ下の段階を確認してみます。 今の段階では、どこがエクステンションしているのかはっきりしませんが、衝撃波の5波動目が延長している可能性がありそうです。直近の横這いの調整波は、複合修正波最後のYがトライアングルになっているのでしょうか? このカウントで考えると、週明けは下を目指す可能性が高くなりますが・・・。
この他にも、横這いの調整が修正2波動目で、現在3波動目を展開しているといった可能性もあるかもしれません(この場合は大きく下降していく?)。
ユーロ円の動向が大きく影響してきそうですが、基本的にドル円とユーロドルは逆相関関係にあります。ドル円は4時間足一目均衡表雲、ユーロドルは日足一目均衡表雲と0-2チャネルを抜けてくることになれば、週明けに波動の合致で大きく動いてくるということもあるかもしれません。
ただ、ドル円は下抜けの可能性はまだ残っています。しっかりとしたリスク管理を施しておきたいところです。
以上、週間為替予想でした。今週もみなさん楽しく為替予想してください。