FX相場の現在地を教えてくれるフラクタル構造


前回のエリオット波動入門は、相場は8波1サイクルを繰り返しながらトレンド方向に進み、そして、このサイクルの繰り返しにより、ひと回り大きな段階の推進波(衝撃波)を作り出しているという内容でした。

前回も少し触れましたが、これは相場がフラクタル構造になっていることを表しています。

今回の第3回エリオット波動入門は、このフラクタル構造について綴ってみたいと思います。実は、このフラクタル構造を理解しておくと、トレードをかなり有利に進めていくことが出来るようになります。

エリオット波動については「これからエリオット波動を始める方へ」をご覧ください。







フラクタル構造とは?




広辞苑では、「どんなに微小な部分をとっても、全体に相似している(自己相似)ような図形」とあります。少し難しいですね。図の三角形の例で考えてみます。

図の大きな三角形に見える図形は、実は小さな三角形が集まってできています。 そして、その小さな三角形もさらに小さな三角形が集まってできています。結果、この三角形の任意のどの部分をとっても、相似している図になってしまいます。

このような構造をフラクタル構造といいます。そして、このフラクタル構造は、自然界の様々な場面に現れてきます(樹木の枝分かれ、複雑に入り組んだ海岸線、雪の結晶等々)。

実は、自然の法則であるエリオット波動もこのフラクタル構造になっています。





サイクルが集まって大きな相似のサイクルを作る



上は、エリオット波動のフラクタル構造イメージ図です。先程は三角形のイメージでしたが、エリオット波動の場合は8波1サイクルです。


エリオット波動は、5波の推進波で大きく進み、3波の修正波でその動きを調整します。

そして、この8波1サイクルが終わると、それと類似のサイクルが現れます。そして、このサイクルを繰り返し、結果、ひと回り大きなサイクルを作り出します。 さらにもうひと回り大きな段階も同じです。

つまり、為替相場は、任意のどの段階のどの部分をとっても、全体の8波1サイクルと類似の8波1サイクルが現れてくるわけです。 これがエリオット波動のフラクタル構造です。



R.Nエリオットの9つの段階


相場には段階があることがお分かりいただけたと思います。 イメージ図では3つの段階しか表示していませんが、実際は確認できるだけでも多くの段階が存在します。

R.Nエリオットは、時間足で確認できる小さな波から、その存在が推測できる大きな波に至るまで9つの波の段階に分け、それぞれに名前を付けています。

グランドスーパーサイクル、スーパーサイクル、サイクル、プライマリー、インターミーディエット、マイナー、ミニュット、ミニュエット、サブミニュエットの9つです。

ただ、これらの名称などはあまり重要ではありません。 これからエリオット波動を始める方は、相場には段階があるということが理解できれば大丈夫です。



推進波は修正波の内部波動にも現れる


ここからは少し話が戻り、推進波について書きます。

推進波(衝撃波)は、相場をトレンド方向に進めていくときに現れる5つの波であることは前回説明しましたが、先程のイメージ図を見られて、「あれっ」と思われなかったでしょうか。

上のイメージ図では、推進波(1波5波)は上方向に現れているので、上昇トレンドのはずです。しかし、修正波の3波(a波c波)のひとつ下の段階(内部波動)に下方向の衝撃波が現れています。 

一見、矛盾するように思えます。 

たしかに、メインのトレンドは上方向なのですが、修正波展開中は一時的な小さなものであるにせよトレンドは下方向にあります。 このため、修正波3波の内部波動にも推進波が現れてきます。

つまり、推進波は、ひとつ上の段階のトレンド方向に現れるということです。

少し難しいですが、要するに修正波のa波とc波には衝撃波が現れることがあるということです。たとえば、ジグザグ修正波の波動展開は5波→3波→5波で、a波とc波は推進波が現れます(フラット系などa波が3波になるものもあります)。

ジグザグの内部波動だけ見ていると、このまま下に大きく下降していくように見えてしまいますよね。 しかし、この勢いに乗って売りでエントリーしてしまうとやられてしまいます。

フラクタル構造を意識しながら、常に上の段階の波動を確認しておくということがとても大事なんです。


以上、エリオット波動入門でした。 次回は、実際のチャートで8波1サイクルとフラクタル構造を確認してみたいと思います。






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