エリオット波動理論とは?

「ダウ理論は知っているけど、エリオット波動理論はよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。そこで、今回はR.N.エリオット(1871~1948)が作り出したエリオット波動理論はとのようなものなのか綴ってみたいと思います。



皆さんは為替相場の分析でどんなテクニカル指標を使っていますか?

ひとつのテクニカル指標でという人より、いくつかの指標を使ってできるだけ精度を上げているという人が多いのではないでしょうか。

その中にぜひ加えてほしいのがエリオット波動です。

「エリオット波動理論は難しそう」という声をよく耳にします。たしかに、エリオット波動のカウントが入ったチャートを見ると、一見難しそうに見えます。

しかし、実はエリオット波動理論はとてもシンプルなテクニカル分析手法なんです。

エリオット波動で驚くことはたくさんあるのですが、その中のひとつに、波の節目をピンポイントで狙えるということがあります。

過去、様々なテクニカル手法を使って相場を予想してきました。

ただ、多くの為替相場指標は、サインが出たときにはトレンドの大部分が過ぎていて、エントリー後ほどなくして勢いを無くして反転してくるといったものがほとんどで、とても満足のいくものではありませんでした。

「もっと為替相場の転換点を素早く捉えてくれる為替指標はないものか」と悩んでいた頃、為替相場でかなりの収益を上げている同級生の投資仲間と話す機会があり、その時に教えてもらったのがエリオット波動理論です。

彼はその当時あまりメジャーではない『エリオット波動の波動理論』でのC波動を狙った取引手法を実践していたのですが、驚いたことに彼の予想通りにトレンドが転換するケースがよくあるんです。

その後、波動理論を勉強して過去のチャートで波動を数えてみると確かに波動には一定の法則があることが分かり、もうそこからはエリオット波動理論の虜です。

ある一定のルールに従って波動を数えて為替相場の反転ポイントを予想できる『エリオット波動』は、まさに私の求めていたものでした。

また、他のテクニカル指標は受け身のものがほとんどですが、エリオット波動は能動的なのでとても楽しく為替予想できてしまいます。

ぜひ皆さんにもエリオット波動を知ってもらい、波動を数えてもらいたいと思ています。エリオット波動の凄さにきっと驚かれると思いますよ。

※エリオット波動理論の要点は「エリオット波動理論を使いこなす為の基礎知識」にまとめてあります。ぜひご覧ください。






ドル円週足チャートで見るエリオット波動



ドル円の大相場は頭から尻尾まで狙えていた?

ドル円為替相場週足チャート
 上のチャートはドル円為替相場週足です。

ドル円は2011年の75円のトレンド転換ポイントから推進5波動で2015年の125円まで約50円大きく上昇しています。

もし、75円でエントリーして125円で利益確定できたなら莫大な利益が上がっていたでしょう。

「そんなことできるはずがない」と誰もが考えると思いますが、エリオット波動が使いこなせれば、あながち無理な話でもありません。

ドル円のこの上昇波動の終点は、驚くことにエリオット波動理論の5波動目がエクステンションした5波延長型衝撃波の理想的終点ポイントとピッタリと重なっています。

後付けのカウントと思われるかもしれませんが、エリオット波動理論に従って波を数えていくと、その終点(5波動目)は125円になってしまうんです。




ルールに従ってカウントすれば自然と終点が見えてくる




エリオット波動の優れているのは、他のテクニカル指標と違いトレンド転換ポイントをダイレクトに狙うことができる指標であるところなんです。

エリオット波動はルールに従って波動をカウントしていくのですが、そのカウントによりトレンドの終点を早い段階で予測でき、最後はチャネルフィボナッチ黄金比率、ダイバージェンスなどを併用してトレンド転換ポイントをかなり正確に的中させることができてしまいます。

上のドル円週足は、5波動目に延長波を内包する5波延長型衝撃波で、カウントしていくと終点は自然とこのポイントになり、また、4波動目の最安値でこの上昇波動全体が0.618対0.382で区分されています。

エリオット波動の凄さの一例ですが、これで後付けではないことが少し分かっていただけたのではないでしょうか。




タイミングよく波に乗れるようになる



エリオット波動では「C波(3波を狙え)」というエントリーにおける格言があります。

トレンド転換ポイントをダイレクトに狙っていくと、ある程度リスクを伴うので、万全を期してトレンド転換したあとの最初の上昇の押し目を狙ってエントリーすれば損切りポイントも明確で安全であるという格言です。

このようにエリオット波動を使いこなせれば、トレンド転換ポイントだけでなく、その位置に近いリスクを抑えたポイントでエントリーすることもでき、適切な利益確定ポイントも併せて予想できるようになります。

また、3波動目を狙ったトレードだけではなく、尻尾の5波動目を狙ったトレードやジグザグトレードなど、トレードスタイルによって、エントリー手法を選べるのもその魅力のひとつです。

上のドル円チャートでいえば、2波動目の終点付近だけではなく、修正4波動目のトライアングルの終点を狙うこともできるわけです。




ポジション計画を立て易くなる



エリオット波動は、フラクタル構造になっており、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードなど、どんなトレードスタイルにも使えます。

どんなトレードスタイルであっても、理想的なエントリーポイントは同じです。

それは、エントリーしても直ぐに利益が乗り、その後一度も損益を抱えることなく、トレンドの終点までそのポジションを引っ張っていけるポイントです。

ある意味、放っておいても安心してポジションをキープでき、気づけば収益が上がっているというようなことです。

もしこのようなポイントでエントリーすることができていれば、これほど楽なことはありません。

しかし、エリオット波動はとてもポジション計画を立て易いテクニカルで、意外と簡単にこのようなエントリーポイントを見つけ出すことが出来てしまいます。

なぜ、ポジション計画が立て易くなるのか。

それは、エリオット波動の波動パターンフラクタル構造により、相場のおおよそ現在地、また、次に訪れる展開が推定できるようになるからです。

上のドル円チャートにおいても、もしこのような5波動構成の上昇波動(推進波)になることが予め予想できていれば、そして、波の進捗状況によって、現在のおおよその位置が把握できていたとすればどうでしょう。

きっと、ローリスクでハイリターンなエントリーポイントを見つけることができ、また、利益確定も適切におこなえていたはずです。

こんな夢のような話と思われるかもしれませんが、これは本当の話です。 

ここまで、エリオット波動の凄いところをいくつか拾い上げてみましたが、なぜそのようなことができるようになるのか、もう少しエリオット波動理論を掘り下げてみます。




エリオット波動理論の産みの親 R.N.エリオット






カリフォルニア生まれのエリオットは、普通の会計士の仕事をしていました。
晩年にはメキシコで生活をしていましたが、病気を患い自宅のあるカリフォルニアで長く療養する日々を送ったそうです。

彼はこの長い療養生活を利用して株式相場の研究を始めました。
過去のダウの株価の変動を徹底的に調べ上げ、株価はある一定の法則のもとに変動していることをつきとめます。

彼の研究はダウが発見したダウ理論を発展させたものでしたが、その完成度はダウ理論を越えたものでした。

そして、エリオット波動理論は、1938年に『The Wave Principle  波動原理』というタイトルで発表され、世に知られることになります。

後に『自然の法則』を発表して、エリオット波動は同じ自然の法則であるフィボナッチと深い関係にあることも見つけ出しています。





波動理論は推進5波と修正3波で1つのサイクルを構成する


エリオット波動の基本形イメージ
ここからの波動原理の説明は、上昇トレンドを前提としての話となります。下降トレンドの場合は全てが逆になります。

上の図は、エリオットが過去のダウ平均株価を調べ上げて発見した法則を表したものです。

エリオットは、相場の中には宇宙や自然の法則のような普遍的な法則があり、5つの推進波動の後には3つの修正波動が現れ、その合計8つの波動で1つのサイクルを構成することを発見しました。

この8波1サイクルがエリオット波動の基本の動きとなります。簡単ですが、とても大事なポイントです。

そして、このサイクルが終わると相似のサイクルが再び現れます。この繰り返しにより、波のようにトレンド方向に進んでいくというのがエリオット波動理論です。

「チャートを見てもそんな動きには見えないよ!」と思われるかもしれません。

たしかに、パッとチャートを見ただけでは、エリオット波動理論の8波1サイクルは分かり難いんです。

なぜなら、5波推進波と3波修正波には幾つかの種類があり、その組み合わせによって8波1サイクルの形が微妙に変わってくるからです。

なので、まずは推進波(衝撃波とダイアゴナルトライアングル)と修正波(4つの系統)のパターンと特徴を覚える必要があります。

ただ、決して難しいものではありません。




エリオット波動推進波と修正波



トレンド方向に進む5波動の推進波


トレンド方向に大きく上昇する5つの波動を推進波といいます。

この5つの波の推進波の内部波動のそれぞれの波は、1、3、5波動は相場をトレンド方向へ大きく押し進めるための波動で、それ自体が推進波で展開されます。

この推進波には、大きく分けて、衝撃波とダイアゴナルトライアングルの2種類があり、さらに、衝撃波には3つ、ダイアゴナルトライアングルには2つの種類に分かれます。

相場では、ほとんどの推進波は衝撃波で展開されるため、まず覚えるのは3つの衝撃波(1波延長型衝撃波、3波延長型衝撃波、5波延長型衝撃波)のパターンとその特徴となります。



トレンド方向の動きを調整する修正波



5つの波動で進んだ後は、それまでの動きを調整するトレンドと逆行した3つ(又はその変形)の波動が現れます。

このトレンド方向の動きを調整する3つ(又はその変形)の波動を修正波といいます。

為替相場用語の「押し目や戻り」にあたるのが修正波で、この修正波の終点は、トレーダーが狙うべきポイントで、場所により違いますが、時にとても大きな収益に繋がることもあります。

波動理論での推進波と修正波には一定のパターンと法則がありますが、それはNo.2とNo.4で説明したいと思います。



エリオット波動理論では、このように推進5波動と修正3波動の合計8つの波動で1つのサイクルを構成します。



波動を数えることにより、相場の転換点を捉える




エリオットはその当時、100ドル付近だったダウ平均株価がその後数十年に渡って大きく上昇することを予想し、その予想をみごと的中させ投資家を驚かせました。

なぜそのような予想ができるのでしょうか?


為替相場の現在地を教えてくれるエリオット波動




これらは、波動理論の一定のルールに従って波動を数えることにより、為替相場における現在地を正確に把握しているからできることです。



現在地さえ正確に分かれば、その後の波動の予想は波動サイクルに照らし合わせればそれほど難しいものではありません。


たとえば為替相場において、現在地が2波動の終盤だと分かれば、その後3、4、5波動と続いて上昇していくと予想できるので、大きく収益をあげるチャンスになることが見通すことができます。


現在地が3波動の終盤(多くのテクニカル指標はここで買いのサインが出る)だと分かれば、この上昇はまもなく終わるので、修正の4波動が始まるので損益が出ないように、4波動の修正の押し目を待ってエントリーするのが良い選択になることが予想できます。


また、修正波のB波動の終盤だと分かれば、C波動を狙ったトレードで大きな収益が狙えることができます(私の投資仲間はこのC波をいつも狙ってトレードしていました)。



つまり、波動理論のルールに従って波動を数えて為替相場の現在地を知ることは、その後の波動の推移を見通せることに繋がっていくのです。


エリオット波動理論ここまでのまとめ


  • エリオット波動理論をマスターすれば、トレンドの節目をピンポイントで狙うことも可能である
  • ルールに従って波を数えていけば、自然とトレンドの終点が見えてくる
  • リスクが少ないポイントでトレンドの波にタイミングよく乗れるようになる
  • つまり、エリオット波動を使うと、ポジション計画が立てやすくなる
  • エリオット波動理論はR.N.エリオットが作り出した独自の理論である
  • 推進5波と修正3波の合計8波が1つのサイクル。
  • そのサイクルの繰りかえしでトレンド方向に進んでいく
  • 推進波には衝撃波とダイアゴナルトライアングルの2つの種類がある
  • 修正波には4つの修正波のパターンがある
  • これらのパターンや特徴をマスターすれば、付きの展開が読めるようになる




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