やはり週足などの大きな段階のトレンドは強力だと改めて痛感させられます。 ついつい小さな段階のトレンドに目が向きがちとなりますが、常に大きな段階のトレンドを意識しておくことが、為替相場を勝ち抜いていく大事なポイントです。
エリオット波動の衝撃波の多くは、トレンド方向に現れてきます(調整波動の内部波動にも現れます)。 ドル円は、2011年付近から週足で衝撃波を完成させていました。
つまり、大きな段階では上昇トレンドであり、2015年からの下降は、その押し目であったわけです。このポイントを見抜いていた人は、現在のトレンドの波にしっかりと乗れているのではないでしょうか。
それでは、来週の為替相場を予想してみたいと思います。
ユーロ円2.618ラインにタッチ
ユーロ円為替相場は、節目のポイントに到達してきました。 そこで、今回の週間為替予想はユーロ円から始めてみたいと思います。
まずは、大きな段階の現在地を確認してみます。
ユーロ円為替相場の現在地
ドル円為替相場は、5波動目延長型であるのに対して、ユーロ円為替相場は1波動目延長型であることは興味深いところです。
C波であるならば、ドル円と同じくジグザグ(5-3-5)を展開している可能性が高いと予想しています。最終的なC波の終点は、149.600を超えてA波の1.00倍が理想的となります。
この週足で注目しているポイントは、一目均衡表の雲下限に位置しているところです。遅かれ早かれ、いずれ雲を上抜けてくると予想していますが、この付近で押し目をつけてくる可能性もありそうです(RSIも買われすぎゾーンに入ってきました)。
次にひとつ下の段階の波形を確認してみます。
押し目を付ける?もう一段上を目指す?
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現在の上昇は、エリオット波動で最も勢いのある3波動目の内部波動の3波動目、いわゆる3-3です。 すでに0-2チャネルを超えてきていて、1波の1.618倍ラインを超えて実線を確定するとトレンド転換が決定的となるのではないでしょうか。
ここからは2つの展開イメージしています。ひとつ目は、このまま1の3.00倍ラインまで上昇した後に4の修正波を展開してくる。ふたつ目は、ここから4の修正波に入り、1-3チャネルタッチ付近から5の上昇で1波の1.618倍ラインを超えてくる。
どちらの展開になるにせよ、1波の1.618倍ラインは超えてきそうです。
C波ジグザグの可能性が高い?
最後にドル円為替相場の長期的な展開を簡単に展望してみたいと思います。
3-3展開中のドル円為替相場
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エリオット波動においての現在地は、3波動目延長型衝撃波の3波動目の内部波動の3を展開しているものと思われます。この後に遅かれ早かれ、調整波の4を展開してくると予想しています。
エリオット波動には、オルターネーションという法則があります。2波動目の修正が急こう配の調整であった場合、4波動目は横這いの調整となる。また逆に、2波動目が横這いの調整であれば、4波動目は急こう配の調整となるという交互の法則です。絶対的なものではないのですが、日足以上の大きな段階であればよく機能します。
ドル円の2の修正は急こう配(ジグザグ?)の調整となっていますので、次の4の修正波は、トライアングル、フラット、複合修正波(ダブルジグザグを除く)などのある程度時間を掛けた調整局面になるかもしれません。
リトレイスの目標ポイントは、3のフィボナッチ比率38.2の調整が最も理想的ではありますが、そこまでリトレイスできない可能性もありそうです。
3波の可能性は低くなった?
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現在の上昇が、3波とC波のどちらなのかの判断ができていませんでした。しかし、衝撃波の3波動目で、ここまで上昇していることを考慮すると、C波のジグザグを展開している可能性が高くなっていると思われます(この辺りのことは、次の機会に掘り下げて書きたいと思っています)。
ただ、ここまでの上昇の期間はA波と比べてあまりにも短いと思われます。 そう考えるといずれ125円を超えてくるにしても、現在の衝撃波の3波動目の内部波動の4や4波動目は、かなり時間を掛けた調整局面になるのではないでしょうか(トライアングル等)。
そして、ドル円が調整期間に入った段階で、ユーロドルの5波動目の内部波動の3波動目が本格的にスタートしていくのかもしれません。
以上、来週の為替予想でした。