節目の折り返しと言ってもまだ決定的ではありません。ただ、各通貨ペアの波動を擦り合わせていくとその可能性は高くなってきているように感じます。
2017年1月から始まったユーロドルの上昇衝撃波は、2018年に入りその理想的終点付近で横這いの展開となっていますが、今週の上昇波動が3波構成であるならば、既にトレンド転換しているといった展開ではないかとイメージしています(ポンドドルも同じく)。
また、大きな段階でジグザグC波展開中と予想しているユーロ円も、0-2チャネルタッチからの折り返しでメジャートレンドに回帰した可能性が高いのではとイメージしています。
ユーロドルとユーロ円の展開がイメージ通りに進むことが前提ですが、ユーロドルと逆相関、ユーロ円と相関(長期的に)にあるドル円は、上がり易く下げ難い環境が整いつつあるのではないでしょうか。
相場は波のように寄せては返しながら進んでいきます。多かれ少なかれ必ず押し目や戻りがありますが、2018年のトレンドはこの辺りから少しずつ進んでいくのかもしれません。
為替予想に入る前にひとつ。 トレンド転換付近でのエントリーについてご質問を頂いたので簡単にお答えします(あくまでも個人的な考えですが・・・)。
トレンドはV字で一気に転換していくことはほとんどありません。トレンドの変わり目は、買い手と売り手の思惑が交錯して、節目を折り返すのにはかなりの時間を要します。
テクニカルでは、平均移動線、一目均衡表、ボリンジャーバンドなどが緩やかに反転していき、そして、注目されるテクニカルポイントを越えることにより動意づきトレンドが本格的に動き出します。
エリオット波動でトレンド転換ポイントから反転の衝撃波が現れる場合(修正波の場合もあります)、
- トレンド転換
- 1波動目
- 修正2波動目
- 3-1波動目
- 3-2波動目
このような流れで山を2つ作り(見込み波)、そして、次の3-3波動目でトレンドが本格的に動き出します。
この2つの山の形はいろいろなパターンがありますが、3波(又は5波)延長型衝撃波のほとんどはこの形を作った後に勢いよく延びていきます。
「3波延長型衝撃波と考えていたら5波動目がエクステンションしてきた」など、トレンド転換ポイントのエントリーはリスクが潜んでいます。
なので、FX初心者の方は端でポジションを作るのではなく、焦らずしっかりとトレンドを確認してからのエントリーするのがいいのかもしれません。
ジグザグで終わった? ということは・・・
2-4チャネルがレジスタンスに
先程の「トレンド転換ポイントのエントリー」でも書いたように、2017年から始まったこの衝撃波も本格的に動き出すまでに時間がかなり掛かっています。
1波→2波→1→2で大きな山を2つ作り、そして、3で本格的に動き出していることが確認できます(スピードが速い衝撃波や、小さな衝撃波などは2つ目の山がとても小さくなる)。
さて、3波延長型衝撃波が綺麗な形となるその理想的な終点付近で横這いの展開を見せているユーロドル。 5波動目がエクステンションしてくる可能性は残っていますが(その場合は5波延長型衝撃波)、この辺りから反転してくるのではと予想しています。
そうすると、決定的ではないものの既にトレンド転換している可能性が高くなってきているのかもしれません。
今週末の米国雇用統計発表後は一目均衡表の雲で跳ね返されてしまいましたが、来週以降、この雲の中に入ってくればその可能性はさらに高くなりそうです。
2/16からの下降が1波動目?
ユーロドル為替相場4時間足チャートです。黒点線枠の波動は、5-3-5のジグザグではないでしょうか? この波動が3波構成であるならば、フラット修正の展開ではなく、既にトレンド転換していて2/16からの下降衝撃波は1波動目ということになるのかもしれません。
そして、2-4チャネルに跳ね返されてからの下降は、1波延長型衝撃波→雇用統計後は拡大フラットというような展開に見えますが・・・。
週明けは、この4時間足一目均衡表の雲を下抜けてくるかどうかが焦点になるのかもしれません。
ただ、この雲を下抜けても3波動目(1波延長型衝撃波の1波動目が終わったという可能性もあり)がスタートしているという他に、2波動目がフラット等である可能性もありそうです。この辺りは関連通貨の波動展開を見ながら慎重に見極めたいと考えています。
注目のテクニカルポイントを上抜け
不透明になってきているが・・・
ドル円為替相場週足チャートです。時間短縮のため2/18掲載のチャート使い回ししています。ドル円は、ユーロドルの衝撃波の展開とは異なり修正波なのでなかなか思うようには進んでくれないようです。波動展開が見極められていませんが、優先順位の高いイメージはまだトライアングルです。現在はそのC波(ひょっとするとオレンジ点線の波動が1波動目になっている可能性もあるかと考えています)。
ユーロドルとユーロ円は少しずつポジションを仕込めていますが、ドル円についてはエントリー→同値決済の繰り返しで計画通りに仕込めていません。来週以降でタイミングよく少しずつポジションが仕込めればと考えています。
0.382リトレイスゾーン
ドル円為替相場日足チャートです。
日足段階のこの一連の下降波動展開は、既に1波動目の1.618倍は越えているものの、関連通貨の波動展開を考慮して、衝撃波とジグザグの両目線でイメージしています。
今週、ここまで抑え込まれていた2-4チャネルをユーロ円等のクロス円の反転に引っ張られる形でようやく上抜いてきました。来週以降はこの2-4チャネルがサポートラインとして機能してきそうです。
この一連の下降波動展開は衝撃波とジグザグの両目線なので、今後の展開のイメージも少し複雑になります。
衝撃波であるならば・・・
衝撃波の展開であるならば、修正4波動目がフラットで、1-3チャネルを越えて、3、又は1~3波動目のリトレイスゾーン辺りから5波動目が始まると思われます。今週の上昇はフラット3-3-5のc衝撃波ということになります。
ジグザグであるならば・・・
ジグザグの展開であるならば、すでにそのジグザグは終点を迎えていて、反転後→1波動目→2波動目(一時的行き過ぎ)→そして、今週は3波動目の上昇といった展開をイメージしています。赤点線枠の波動が衝撃波であるならばこちらと考えているのですが・・・。以上が優先順位の高いイメージですが、現在の段階ではこの他の展開も考えられそうです。
直近の下降は3波構成で終了
今後のドル円は、この4時間足の段階で3つのテクニカルポイントを上抜けてきています。
3つのテクニカルポイントを上抜け
- 2-4チャネル
- 一目均衡表の雲
- 1番目の波動終点ライン(青点線丸)
1番目の波動終点ライン(青点線丸)を上抜けたことにより、直近の下降(赤点線枠)は3波構成で終わったと考えていいのではないでしょうか(ダブルジグザグ?)。そうすると、黒点線枠の波動は衝撃波でしょうか?
ここまでの展開を振り返ると、2-4チャネルが機能していることから、やはり、下降収束型トライアングル→EDT(3-3-3-3-3)で5波完成のような雰囲気です。
週明けは、この上昇が推進波に発展してくるかが焦点になりそうですが、そのためにはユーロ円の上昇が必要なようです。 最後にユーロ円の状況を確認してみます。
拡大フラットからの反転か?
0-2チャネルがサホートラインに
ユーロ円のこの段階はいろいろなカウントができそうな難解な波動展開となっています(最後の上昇がEDTというカウントなど)。
ただ、優先順位の高いイメージとしては、1波延長型衝撃波からの拡大フラットで、そのc波衝撃波が0-2チャネルタッチで終了という展開です(ユーロドルもそうでしたが、0-2チャネルタッチは4波動目終点によくなります)。
2-4チャネルを割り込んだところから拡大フラットがスタートしたのではという予想です。
もし、上位の段階の(C波)が既にスタートしているのであれば、この0-2チャネルを下回ることはないのではとイメージしています。
また、(3波動目)の大きさから考えると、次の(5波動目)はエクステンションしてくるのかもしれません(上位の段階の(C波)が5波延長型衝撃波となる)。
エンディングで衝撃波が完成
衝撃波の最後はEDT(3-3-3-3-3)で完成しています。すでに、2-4チャネル、一目均衡表の雲、そして、5波-1の終点を上抜け、このまま上抜けていってもおかしくない展開のようです(もう一度下を試す展開も考えられる)。
来週以降、ユーロドルは下、ユーロ円は上の展開である場合、ドル円は上がり易い状況となるのかもしれません(東京時間とニューヨーク時間)。
ユーロがメインで取引される欧州時間はどのような展開になるのでしょうか? ユーロ円が強いのか? それともユーロドルが強いのか?