ドル円週足一目均衡表雲を再び上抜け


今週の為替相場は、ユーロ円の強烈な上昇が印象的な1週間となりました。あの角度の下降からV字の反転を予想できたトレーダーは少なかったのではないでしょうか。欧州勢の怖さをあらためて思い知らされたような気がします。





ユーロドルとドル円が共に上昇する展開がユーロ円の強烈な反転に繋がったというより、ユーロ円の上昇に引っ張られる形でユーロドルとドル円が上昇したという方がいいのかもしれません。

ドル円は0-2チャネルタッチから反転してきています。ただ、逆相関関係になることが多いユーロドルも上昇していることから、ユーロ円ほどの勢いはないようです。 やはり、ドル円が勢いよく上昇していくためには、ユーロドルやポンドドルが下降していく展開(ドル買い)が必要なようです。

今回の週間為替予想は、ポンドドルとユーロドルの反転ポイントを予想しつつ、ドル円の今後の展開を見通してみたいと思います。



その前にひとつ。 先日、エキスパンションの使い方についてのメッセージを頂きました。 

為替相場をエリオット波動で分析する場合に、このエキスパンションはなくてはならないものです。 特に必要になるのは、3波動目の大きさが1波動目と比べてどのくらい大きくなっているのかを調べる場面です。

3波動目が1波動目の1.618倍を越えてきた場合、「衝撃波の可能性が高くなったぞ!」という予想ができるようになります。利益確定のポイントを的確に判断できるようになるとともに、5波動目を狙ったトレードも行えるようになってきます。

使い方は、1波動目の始点、終点、そして2波動目の終点の3つのポイントを指定するとても簡単なものです。 ただ、注意しないといけないポイントがあります。チャネルラインの引き方と同じように、その波動の終点のポイントを正確に指定しないといけないというところです。

修正2波動目が拡大フラットのとき、そのb波は1波動目の終点を越えてきます。その場合、b波の終点でポイント指定してしまうと1.618倍のラインは大きくズレることになってしまいます。また、修正2波動目の終点も、3波動目の副次波2波動目終点でポイント指定しないようにしないよう気を付けるようにしてください。

波動の終点で正確にポイント指定することができると、1.618倍ラインも信頼性の高いラインになってきますよ。







0.382リトレイスポイント到達

ポンドドル週足チャート
ポンドドル週足チャートです。 下降衝撃波(3波動目延長型)3波動目の副次波4波動目が現在地と予想しています。

週足を確認すると1波動目1.618倍で反転してきていますが、この波動は3波動目の副次波3波動目で、現在進行中の修正4波動目の後の5波動目で1.618倍を下回ってくると考えています。

さらに内部波動を確認すると、1波動目1.618倍まで3波動目が大きくなっていることが分かります。1波動目1.618倍ラインと1波動目1.618倍ラインは重なっているようです。

修正4波動目は、0.382のリトレイスポイントや前の衝撃波の4波動目高値ライン(ここでは0.500リトレイスポイント)でよくサポートされます。この週末、前者の0.382のリトレイスポイントに到達してきています。

また、この付近は週足一目均衡表雲下限でもあります。この付近から大きく下降してくる可能性がありそうです。



ジグザグチャネルタッチ

ポンドドル4時間足チャート
ポンドドル4時間足です。0.382リトレイスライン(紫ライン)を越えてきていることがしっかり確認できます。また、ひとつ下の段階の0-2チャネル(ジグザグチャネル)にもタッチしてきていることが分かります。

この週末は、5波動目内部波動の3波動目が終了、又は既に5波動目が終了しているそのどちらの可能性もありそうです。

来週はこの付近でショートポジションを建てたいと考えています。しかし、最後の内部波動5波動目が残っている可能性もあるので、転換ポイントではなく、暫定2-4チャネル(黒色チャネル)を割り込んだ後の押し目でエントリーしようと思っています。

ただ、修正波の最後が衝撃波で(現在は1.00倍を越えた直後)、0.500リトレイスポイントを目指す可能性も残っているため、直近高値を越えたポイントに損切りの逆指値を入れておきたいと思います。

下降衝撃波がスタートしたかどうかの判断は、暫定2-4チャネルを割り込む時の勢い、またその波形、そして何よりユーロドルが連動して下降しているかが重要なポイントになりそうです。





週足の終値で1.09050を守る

ユーロ円日足チャート
上はユーロドル日足チャートです。 ユーロドルは、ユーロ円に引っ張られる形で直近高値の1.09050を越えてきています。しかし、5-1波動目の0.618リトレイスポイントに到達し、週足の終値でなんとか1.09050(黒丸)ラインをキープしています。

なんとも難しい展開になってきています。直近の下降があらたな下降の1波動目の可能性は残っているのか、またはトリプルスリーなどと考えるべきなのか。

週明けの展開を確認しないと何とも言えない状況です。 週明けにポンドドルと共に下降推進波がスタートするのか、又はユーロ円と共にもう一段上を目指すのか。この辺りが来週の注目ポイントになりそうです。




衝撃波に対する調整局面

ドル円日足チャート
上はドル円日足チャートにマルチタイム週足一目均衡表を表示させたものです。

ユーロ円などの影響から衝撃波のスタートポイントが不透明になってきているものの、現在のドル円は衝撃波に対する調整局面であると思われます。今週は大きく反転してきています。ただ、ユーロドルやポンドドルも上昇しているため、ユーロ円の上昇に比べると上げ幅は見劣りしてしまいます。

a波の1.00倍と0-2チャネルの重複するポイントから反転してきており、この週末は再び週足一目均衡表の雲を上抜けてきています。そして、a波の安値ライン(赤点線ライン)をヒゲの部分越えて今週を終えています。

ここからは0-2チャネルを再び上抜けてこれるかが焦点になります。 しかし、現在の上昇波動がこのまま続いて0-2チャネルを越えていくことはなく、ユーロ円と共に修正2波動目で一度押し目を付けてからの再上昇でチャネル越えを目指してしてくるのではないでしょうか。

ただ、現在の下降が大きな段階の修正2波動目であるならば、深いリトレイスの可能性も出てきます。 その場合、ジグザグで0-2チャネルを越えることが出来ず、トリプルスリーでもう一段下を目指す展開もありそうです。どちらにしても、今後の展開は0-2チャネルの上ラインを目指した動きを展開していく可能性が高いようです。




もう一波残っているか?

ドル円4時間足チャート
上はドル円4時間足チャートです。進行中の上昇は、窓を開けていることからカウントは難しいのですが、現在は衝撃波の3波動目が1波動目の3.00倍で終了しているところ、又は既に衝撃波が完成しているどちらの可能性もありそうです。

3波動目内部波動衝撃波が5波動目延長型でもう1波残っている。 a波の安値ライン、前の下降衝撃波の始点ラインで衝撃波が完成した。 週明けの展開を確認しないと何とも言えない微妙な波形ですが、個人的にはもう1波残っている可能性が高いのではと予想しています。

ユーロドルとポンドドルが週明けに下降してきた場合には、ドル円は上がり易い状況になります。ただ、その場合ユーロ円も連動して下げてくる(修正2波動目)ことが予想され、ドル円も連動して修正2波動目で窓埋めをしてくると思われます。

ドル円が本格的に上昇していくのは、ユーロドルとポンドドルの下降衝撃波がスタートし、ユーロ円と共に修正2波動目が終了した後の3波動目からになるのかもしれません。

以上、週間為替予想でした。