相場は8波1サイクルを繰り返しながトレンド方向に進み、ひとつ上の段階のサイクルを作り出している。 つまり、相場はラクタル構造になっていて段階があるということが前回までの内容でした。
今回の第4回エリオット波動入門は、実際のFXチャートでその段階を確認して、また各段階の波がどのように進んでいるのかを見てみましょう。
エリオット波動については「エリオット波動を学ぶための完全マップ/基礎から応用までのまとめ」をご覧ください。
3波延長型衝撃波の展開イメージ
ブログでデーターを残すようにしているので、PC内には過去のチャートがあまり残っていません。申し訳ないのですが、現在進行中のユーロドルの推進波(衝撃波)で段階を確認してみたいと思います。
衝撃波には3つの種類がありますが、現在ユーロドルが展開している推進波は、そのうちの3波延長型衝撃波だと予想しています。
そこでまず3波延長型衝撃波の展開イメージを見てみましょう。
上は3波延長型衝撃波の展開イメージです。 3波動目がエクステンション(延長)して一番大きな波となっています。
エクステンションについては、またあらためて説明したいと思っていますが、簡単に言うと、延長する波は衝撃波を内包しているということです(赤色の3波動目は、青色の1~5を内包している)。
展開イメージを見て頂くと、8波1サイクルを繰り返しながら上昇して、ひとつ上の段階の衝撃波を作り出していることがお分かりいただけると思います。
この展開をイメージして頂いて、次のユーロドルチャートをご覧頂ければと思います。
日足チャートに現れる各段階の波動
ユーロドルFX日足チャートです。 現在進行中(9/16)のため、あくまで予想となってしまいますが、波動カウントを入れています。
3波延長型衝撃波の3波動目が終了したか、又は小さい波がもう1波残っているかという
状況だと予想しています。
先程の展開イメージと比べるとかなり違っているように見えるかもしれませんが、間違いなく8波1サイクルを繰り返しながらトレンド方向に進んでいます。
なぜ違うように見えるのか?
■衝撃波には3つの種類がある
■修正波は、3波(幾つかの種類がある)、又はその変形で構成される
以上の2つの理由から、8波1サイクルが分かり難くなってしまいます。3つの衝撃波と、修正波のパターンをマスターすると、このサイクルが見えてくるようになると思います。
それでは、あくまで予想となりますが、どのように8波1サイクルを繰り返しているのか段階別に見てみます。
大きな段階(3波延長型衝撃波)
1波動目 リーディングダイアゴナルトライアングル(特殊推進波 次回お話しします)
2波動目 複合修正波、又は拡大フラット(3)
3波動目 5波延長型衝撃波(5)
4波動目 修正波が展開されることが予想される
5波動目 推進波(おそらく衝撃波)が展開されることが予想される
4波動目 修正波が展開されることが予想される
5波動目 推進波(おそらく衝撃波)が展開されることが予想される
ひとつ下の段階(3波内部波動)
1 3波延長型衝撃波(5)
2 ジグザグ修正(3)
3 5波延長型衝撃波(5)
4 フラット修正(3)
5 3波延長型衝撃波(5)
このように、ユーロドルの上昇トレンドは、3つの衝撃波と、修正波(3波又はその変形)の組み合わせにより8波1サイクルを繰り返しています。
また、1~5のサイクルの繰り返しで、ひとつ上の3波動目を作り出していることもあわせてお分かりいただけると思います。
ここまでは日足チャートで確認できる段階を見ましたが、エリオット波動がフラクタル構造であるならば、さらに下の段階も8波1サイクルを繰り返しながら上昇しているはずです。
そこで、時間軸を落とした4時間足チャートで3波-3の内部波動5波延長型衝撃波を見てみましょう。
4時間足チャートに現れる各段階の波動
上は、6/4に掲載したユーロドル3の5波延長型衝撃波を表示させた4時間足チャートです。
さらにひとつ下の段階でも、8波1サイクルを繰り返しながら上昇しており、フラクタル構造になってることがしっかりと確認できます。
分足チャートはデーターが残っていないため掲載できませんが、さらに下の段階を確認しても同じく8波1サイクルを繰り返しながら上昇しているはずです(エリオット波動は1分足でも8波1サイクルを確認できますよ)。
今回のエリオット波動入門は、相場の各段階を確認して、エリオット波動が8波1サイクルのフラクタル構造になっているのかを見てきました。
エリオット波動の驚愕すべきところは、各段階の波動が目標のポイントに向かって同時並行で進んで、最後はひとつのポイントでピタリと終点が重なるところではないでしょうか。 本当に凄いですよね。