ユーロドル波動分析 反転ポイントはこの辺り

神経質な調整局面が続いていたユーロドルですが、この週末の動きでどうやら5波動目のスタートは否定された感じです。3波動目の0.382リトレイスポイントに向けて、もう一段下を目指す展開となるのでしょうか。







米雇用統計の就業者数が市場の予想を下回ったことを受けて、ユーロドルは一時1.16903まで上昇しましたが、そこからの反転で一気に日足陰線を付けてきました。

あまりにも内容が悪い場合には、5波動目がスタートするかもしれないと考えていましたが、さすがに難しかったようです。

ユーロドルの5波動目は狙っていきたいところなのですが、もう少し押してきそうな雰囲気です。 

そこで今回週間為替予想は、このユーロドル5波動目のスタートがどの付近から始まりそうか、また5波動目の終点はどの辺りかというところを探ってみたいと思います。





ユーロドル5波動目反転予想ゾーン


ユーロドルの現在地は?

サイクルイメージ


ユーロドルは3波延長型衝撃波を展開していると予想していますが、上はその3波延長型衝撃波のサイクルイメージです。

エリオット波動では、5波の推進波と3波(又はその変形)の修正波の合計8波が1つのサイクルとなり、このサイクルを繰り返しながらトレンド方向に大きく進んでいきます。

そして、この相似の8波1サイクルの繰り返しは、ひとつ上の段階の衝撃波(5波)が完成するまで続いて行きます。

このサイクルでユーロドルの現在地を考えると、現在は4波動目の終盤ではと予想しています(緑丸)。

狙っているのは、この次に現れるであろう5波動目の衝撃波です。




4波動目から5波動目までのイメージ

ユーロドルFX日足チャート
ユーロドルFX日足チャートにマンスリーF.Pivotを表示させたものです。


4波動目終点予想


ユーロドルの3波動目が2-4チャネルの3波ラインタッチで完成して、そこから4波動目へ移行しているといった流れでここまで推移しています。

修正4波動目の終点を予測する場合その修正パターンが何なのかが重要なポイントになりますが、ダブルジグザグ(複合修正波)で、現在はその終盤のY波ではとイメージしています。

ダブルジグザグは、チャネルライン沿いに進んでいき、そのチャネルにタッチした付近で終点を迎えることがよくあります。また、Y波はW波の1.00倍になるのが基本となります。

そうすると、やはり修正4波動目の理想的リトレイスポイントである3波動目の0.382ライン(赤点線)辺りの可能性が高いように思われます。

ただ、現在の下降衝撃波の5波動目がエクステンションしてきた場合には(5波動目延長型衝撃波)、1~3波動目の0.382リトレイスポイント(オレンジ点線)まで押してくる可能性もあると考えています。



5波動目終点予想


5波動目終点は、次の3つをイメージしています。


  • 2-4チャネルの1波ラインラインタッチ
  • 4波動目の安値で0.382で区分されるポイント(黄金比率)
  • 1波動目の1.618倍

ただ、ドル円の影響などからフェイラー気味に終点を迎える可能性もあるかもしれません。




0.382からの反転

ユーロドルFX4時間足チャート
ユーロドルFX4時間足チャートにデイリーF.Pivotを表示させたものです。ひとつ下の段階の展開を確認してみます。このチャートには、波動展開を検討する際の3つのチャネルラインを全て入れ込んでいるので少し見ずらいかもしれません。

さて米雇用統計後の動きですが、ダブルジグザグ最後の下降衝撃波4から5への流れだったように思われます。

4の修正パターンはこれも同じくダブルジグザグで、デイリーF.Pivotのレジスタンス1タッチ、Wの1.00倍、0-2チャネルタッチ、そして理想的4終点ポイントの0.382リトレイスから5がスタートしたのではないでしょうか(やはり5波動目は1-3チャネルを一旦越えないと始まらない)。

この週末はデイリーF.Pivotサポート2で終わっています。ここまでが5-1で、これを足掛かりにもう一段下を目指してくる展開になるのではとイメージしています(2-4チャネルの1波ライン付近を目指す?)。

それにしても、このF.Pivotはよく機能しますね。





ポンドドル衝撃波のカウント

ポンドドルFX日足チャート
ポンドドルFX日足チャートです。 前々回の週間予想で書きましたが、ポンドドルのこの波動は、複合修正波と衝撃波のどちらもカウントできてしまう微妙な展開となっています。

今回は、衝撃波であるとした場合のカウントを入れてみました。

3波動目が1波動目の1.618倍、そして2-4チャネルの1波ラインで5波動目が終了という流れです。 ただ、1と4が重複していることと、ダイアゴナルトライアングルが3-3-3-3-3のエンディングではなく、5-3-5-3-5のリーディングの展開に見えてしまうことが引っ掛かります。

ただ、どちらにしても、いずれは下を目指して2-4チャネルを下抜けてくるのではないでしょうか。そして、この下降が衝撃波に発展するかどうかがこの見極めのポイントになりそうです。




ジグザグのC波がスタート?

ユーロ円FX4時間足チャート
ユーロ円FX4時間足チャートにマンスリーF.Pivotを表示させたものです。

0.618リトレイスと1波動目の1.618倍ラインが重なるポイントで反転してきているユーロ円(大きな段階のカウントは前回の週間為替予想をご覧ください)。

その後の展開を見ると、1波延長型衝撃波からのジグザグを展開してきているのではないでしょうか(ユーロ円の時間足レベルの段階は1波延長型衝撃波がやたらと現れます)。ドル円やユーロドルの波動展開から考えると、衝撃波に発展することはないとイメージしています。

a波の0.50のリトレイスを達成しているので、c波がスタートした可能性が高いのではと予想しています(もしこのジグザグチャネルを上抜けてくるような展開になれば、まだc波はスタートしていないか、又はカウント間違いとなります)。

c波がスタートしているのであれば、a波の0.618倍、1.00倍、そして1.618倍(0-2チャネルタッチ)がその終点として予想されます。

来週、ユーロドルとドル円が共に下を目指した展開となった場合、ユーロ円は大きく下げ、a波の1.618倍、マンスリーF.Pivotサポート4、そして0-2チャネルタッチまで下降してくる可能性もあるのかもしれません。








b波トライアングルの可能性が高まってきている


ドル円の現在地

ドル円FX週足チャート
ドル円FX週足チャートです。 

正直、ドル円は動いていないので書くことがあまりありません。ただ、関連通貨の今後のシナリオとすり合わせていくと、ジグザグのb波がトライアングルになっている可能性が高まってきているように思われます(すでに(C波)がスタートしているイメージも残してはいるのですが・・)。

直近の波動展開を見ても、下を目指した衝撃波の1波動目は見当りません。上を目指した横這いの修正波の可能性が高いのではないでしょうか。

直近の動きではトライアングルのE波がスタートしたと予想しているのですが、来週はユーロドルも下を目指す可能性が高そうなので、この辺りがどのように決着するのかが興味深いところです(ユーロ円が大きく下げて引っ張っていく?)。



理想的なトライアングルチャネル

ドル円FX日足チャート

ドル円FX日足チャートです。

※前回の週間為替予想からの動きを見ると、この週末の上昇がc衝撃波の5であったように思われます(もう1波残っていたようです)。

ドル円のジグザグb波がトライアングルであると思えるのは、この内部波動の展開と、それぞれのリトレイスの大きさもその理由のひとつです。

トライアングルの内部波動は3-3-3-3-3で、通常その内のc波はよく複雑な展開になります。 そして、トライアングルチャネルは、交互の波の少なくとも2つの波が0.618の比率の関係になることが多く、また隣同士の波が0.618の比率になることもあります。

そうすると、ドル円のここまでの展開はトライアングルと考えたくなります。

しかし、週明けにさらにもう一段上に延びてきた場合には、すでに(C波)がスタートしている可能性も出てきそうです。

※エリオット波動の概要は「エリオット波動理論を使いこなす為の基礎知識」をご覧ください

以上、週間為替予想でした。