【ユーロドル見通し】勢いはないが直近の波動展開は下方向継続を示唆

ユーロドルはジリジリとした動きが続いています。夏季休暇のシーズンということで、この流れは来週もまだ続くのでしょうか?

ただ、直近の波動展開は、やはりまだ下方向を示唆しているようです。




ユーロドルと同様に、米ドル(ドルインデックス)も米国の金融政策の指針変更でじり貧で推移してきており、まだ延長波の勢いはありません。

ただ、米ドル絡みで見ると、ポンドドルは衝撃波の5波動目がスタートしており、しかも4波動目のプルバックの大きさからみて、おそらく5波動目は延長波(エクステンション)。その終点はまだかなり下にあると思われます。

そうすると、米ドルがここから下方向ということは考え難い状況です。

トランプの政策や口先介入で遠回りする可能性はあるものの、ユーロドルと共に上位の段階の目標に向けトレンドを進めてくるのではないでしょうか。





衝撃波で安値更新=トレンドは下方向

ユーロドル日足チャート
上はユーロドル日足チャートエリオット波動予想カウントです。

ユーロドル、ユーロ円、ドル円は三つ巴の展開によくなります。

ユーロ円のトレンドが上方に変わった場合、その影響をどこまで受けるのか見極める必要がありますが、基本的にユーロドルは米ドル(ドルインデックス)と綺麗な逆相関になります。

なので、ユーロ円がドル円と共に上がったとしても、米ドルが上がればユーロドルは下方向が濃厚です。

直近の波動展開も、5波動目終点ラインを明確に下抜け、トレンドが下方向にあることを示唆。

また、直前の上昇波動の始点ラインも下抜けしており、FOMC後の上昇が修正波の一部であったことが確定しています。

つまり、現在は上を目指す足掛かりの1波動目が何処にもないといった状況です。



5-2波動目高値ラインが注目のポイント

ユーロドル4時間足チャート

上はユーロドル4時間足チャートエリオット波動予想カウントです。

とはいえ、直近の波動展開はとても難解です。

5波動目が2-4チャネルの1波ラインタッチで一旦終点を迎え、その後リーディングが現れています(チャートの黒点線枠)。

リーディング・ダイアゴナルトライアングルは、衝撃波の1波動目の他に、ジグザグのA波にも現れてくるので、どちらと捉えるかが問題(ジグザグのA波の可能性も無きにしも非ず)。

また、FOMC後の上昇も、フラット修正波のC波衝撃波の5波動目がエクステンションしてきたと捉えるのか? またその場合、複合型修正波の一部なのか? この辺りも問題です。

ただ、いずれにしても5波延長型衝撃波で安値を更新しているので、トレンドはやはり下方向であると考えて間違いないようです。

ここからの注目のポイントは5-2高値ラインです。

5波延長型衝撃波は、5-2ラインで修正波そのものがサポートされる、また修正波の一部(A波)がサポートされるというセオリーがあります。

ガイドラインなので必ずそうなるというわけではありませんが、下位の段階も下方向に推進波が現れているので、この5-2ラインでサポートされる可能性は高いのではないでしょうか。

米ドル(ドルインデックス)もほぼ同じ展開ですが、来週はこの5-2ラインを守れるかどうかがポイントになりそうです。




ドル円はユーロ円の反転がポイント


一目均衡表雲下抜けたが下は限定的?

ドル円月足チャート
上はドル円月足チャートエリオット波動予想カウントです。

ドル円は月足一目均衡表雲を明確に下抜けています。なかなか思い通りの展開といきません。ドル円は避難通貨ということもあるのでしょうか、思いのほか上値が重いようです。

先程も触れましたが、5波延長型衝撃波は5-2ラインで修正波そのものがサポートされる、また修正波の一部(A波)がサポートされるという定石があります。

なので、ドル円は5-2でサポートがA波で、C波で4波動目安値ラインまでプルバックしてくるといった展開になっても正当化されます。

売り方から見ると、125円からの下降がA波下降衝撃波→トライアングル修正→C波下降衝撃波で4波動目安値ラインまでプルバックというイメージだと思われます。

しかし、ドル円は基本的に米ドルと相関の関係であり、米ドルの展開などから考えるとそれは難しく、個人的には下値は限定的であるというイメージです(ボリンジャーバンド-2αタッチ)。

いずれにしも、ドル円の中長期的なトレンドは上方向であるというポイントは押さえておきたいところです。


衝撃波始点ラインを守れるかどうか

ドル円日足チャート
上はドル円日足チャートエリオット波動予想カウントです(M.F.Pivotをマルチタイム表示)。

ドル円の今年初めからの上昇が1波延長型衝撃波であるならば、その始点ライン内で修正波は終了するはずですが、思いのほか弱い展開です。

修正2波動目で拡大フラットが現れた場合、C波=A波×1.618を越えて、×2.618の大きさになることもあります(複合型の可能性もあり)。

視点ラインを割れるまではこの目線で。

現在はユーロ円に引っ張られ、東京時間に上げることができない状況です。ここからは、ユーロ円の反転がポイントとなるのではないでしょうか。



ユーロ円窓埋め完了

ユーロ円週足チャート
上はユーロ円週足チャートエリオット波動予想カウントです。

ユーロ円は、ドル円と同じくこの段階では推進波(1波延長型衝撃波)が現れていることから、中期的には上方向にトレンドがあると思われます(ドル円は5波延長型衝撃波)。

また、ユーロドルが長期的には上方向なので、ユーロ円は長期的に見ても上方向の可能性が高いと予想しています。

あとはどこで反転してくるかです。

ユーロ円は大きな窓(2017年4月)を開けたままになっていましたが、直近の下降でこの窓埋めが完了しました(2018年12月の下降では完全に埋めきれていなかった)。

RSI的に見ても、この窓埋めが目標であった可能性もありそうです。

来週の週足で陽線が現れてくるかどうかに注目しています。



ポンドドル、5波動目エクステンション濃厚

ポンドドル週足チャート
上はポンドドル週足チャートエリオット波動予想カウントです。米ドルの展開はユーロドルとほぼ同じなので、最後にポンドドルを。

ポンドドルは現在下降衝撃波を展開中。

衝撃波の3波動目が1波動目の1.618倍で終わった後、次の4波動目がかなり深いプルバックとなりました(ユーロドルと米ドルの衝撃波の影響で理想的なポイントから折り返すことができなかった)。

修正4波動目がこのように深く戻した場合は、必ずと言っていいほど次の5波動目がエクステンションしてきます。

ポンドドルの現在の下降は延長波である可能性がかなり高いと言えそうです。

その終点は、2-4チャネル3波ラインタッチ、若しくは4波動目最高値で0.618と0.382で分割されるポイントが有力ではないかと予想しています。


米国の金融政策やトランプ大統領の口先介入などの不確定要素はありますが、現在優先順位の高いイメージを綴ってみました。以上、月間為替予想でした。