ただ、ドル円はこの週末に節目のポイントのひとつに到達してきました。来週のドル円為替相場は、このポイントを越えてさらに上を目指してくるのか、それともここから一気に反転してくるのか注目です。
一方、ユーロドルは売られる展開が続いています。この週末には、日足一目均衡表の雲をついに下抜けて大きく下降してきました。
一見するとトレンドが変わったようにも見えますが、おそらくこの下降は修正4波動目の調整波で、このあとに衝撃波最後の5波動目が控えていると思われます。
この5波動目がどこからスタートするのか。 来週以降のユーロドル為替相場は、この辺りが焦点になってきそうです。
為替予想の前にひとつ。 先日、直近高値(安値)ブレイクでのエントリーについてご質問をいただきました。
エリオット波動の衝撃波では1波と4波は重複しないため、ブレイク戦略はとても有効となります。 つまり、1波動目の終点を上抜けたポイントでポジションを建てることができれば、衝撃波完成(5波動目)で利益確定するまでは一度も損益を抱えることがないわけです。
ただ、ブレイクしたから取り敢えずエントリーするというのはお勧めしません。個人的に気を付けているのは、
- その波動が衝撃波なのか、修正波なのかの見極め
- 拡大フラットの可能性があるか(修正の形やそこまでに費やした時間を考慮)
- 見込み波を展開しているか(1波→2波→副次波1波→副次波2波)
以上の3つのポイントです。
そして、取引しようとしている通貨ペアの関連通貨(ドル円ならば、ユーロ円など)が、同じくこの3つのポイントをクリアーしているかを特に重要視するようにしています(時間帯も出来るだけ意識するようにしています)。
以上、簡単ですがブレイク戦略についてでした。
反転のポイントはこの辺り?
5波動目はどこからスタートしてくるか
ユーロドルFX日足チャートです。表示してあるRSIを見ると、50~80の間を推移しながらここまで上昇してきました。トレンド(衝撃波)が発生するとオシレーター系は機能しなくなりますね。
一方、一目均衡表を見ると、ここまでサポートしていた雲の下限を下抜けて一気に勢いよく下降してきたことが確認できます。
この勢いからすると、来週以降もこの流れは続いて行きそうですが、長期スイング派の自分としては、この流れの終点付近は狙ってみたいポイントです。
この波動展開は衝撃波
ユーロドルの波動展開が衝撃波でなければ5波動目の反転はありません。
衝撃波と修正波(ジグザグ)の分岐点の目安は、3番目の波動が1番目の波動の1.618倍を越えているかどうかです。
今回のユーロドルの3番目の波動は、1番目の波動の3.00倍の大きさまで延びてきており、衝撃波であることが濃厚であると思われます(ひとつ上の段階の波動展開から考えても)。
既に4波動目に移行しているのか
3波動目は、4の安値で0.618で区分される5波延長型衝撃波で、僅かにそのポイントには届いていませんが、ほぼその目標を達成しています(5波動目がエクステンションしてきているのでこれ以上の延長はない)。
その後の展開を見ても、1-3チャネルを割り込んでいることから、すでに修正4波動目に移行している可能性が高いようです。
3波動目0.382リトレイス
1波動目の終点を下回らない範囲で、反転の可能性が一番高いのは、やはり3波動目の0.382の押し目だと予想しています(オレンジ点線)。そして、その次が1~3波動目の0.382リトレイスポイント(水色点線)。
エリオット波動のセオリー、また衝撃波が綺麗な形となるためには、この付近での反転が理想的となります。
ただ、このフィボナッチの目標はあくまでも目安で、その修正4波動目のフォーメーションが何なのか、そしてその修正パターンの理想的な終点は何処なのかを探っていくのが一番のポイントになるのではないでしょうか。
修正パターン
ただ、この修正パターンの判断はとても難しく、一波進むごとにその展開を絞り込んでいく作業になります。現段階で言えば、ダブルジグザグの可能性が高いのではと予想しています。
Y波がW波の1.00倍、また0-2チャネルタッチ、このあたりでの反転を現在イメージしています。
ダブルジグザグを展開中?
ユーロドルFX4時間足チャートです。あまりあてにはなりませんが、修正4波動目現在の予想カウントとなります。
展開としては、ジグザグ(W)→拡大フラット(X)→ジグザグ(Y)という流れをイメージして、この週末はその最後の衝撃波の3波動目の下降であったと予想しています。
週末の欧州時間は、3波動目が1波動目の1.618倍ライン付近でもみ合っていましたが、ここをさらに下抜けて2.00倍に到達してきています。
ここで3波動目が終わったか、まだその途中かは判断できていません。
しかし、流れとしては、4波動目の戻り→5波動目の下降でダブルジグザグが完成するのではないのかと予想しています。
この付近から反転の衝撃波を確認できた場合には、その押し目でロング参入みたいと思います。
1.618倍と0.618リトレイスから反転
衝撃波、それとも修正波
ユーロ円FX週足チャートです。
今週のユーロ円は、2014年12月から2016年9月(ドル円のトレンド転換と同じポイント)までの下降に対する0.618リトレイスラインと、1波動目の1.618倍ラインの重なるポイントの上抜けを試しにいきましたが、今回は上抜けできなかったようです。
これで、まだ(C)の衝撃波がスタートしていない可能性も残ったことになります。ただ、個人的には(C)の衝撃波はすでに始まっていると予想しています。
ここまでが3波動目でこの後に修正4波動目、そして5波動目がエクステンションする5波動目延長型衝撃波でドル円と来年以降大きく上昇していくのではとイメージしているのですが・・・。
ただ、もし1波動目の終点を下抜けてくるようなことになれば、(C)が始まっていない可能性も出てきそうです。
1波延長型衝撃波?
ユーロ円FX日足チャートです。 時間軸を落としてひとつ下の段階を見てみます。ユーロ円のこの上昇波形を確認すると、3波動目が1波動目より小さな波動となっています。
この波動が、3波動目副次波1波動目で、3波延長型衝撃波に発展してくる可能性もあったのですが、この週末に2-4チャネルを割り込んできたことから考えると、波の大きさ1>3>5の1波延長型で衝撃波が完成した可能性が高そうです。
週明けは、一目均衡表の雲をサポートに修正のプルバックがありそうですが、この2-4チャネル内に再び戻るのは難しいのかもしれません(修正パターンによる?)。
ドル円とともに上昇してきたユーロ円ですが、この辺りで一服といった感じなのでしょうか。
トランケーションで衝撃波完成?
ポンド円FX4時間足チャートです。衝撃波を展開していると予想しているポンド円ですが、ひょっとすると5波動目がトランケーションで終わってしまったのかもしれません。
ポンドドルが大きく下降している影響で、ポンド円の上昇には勢いはありません。今週は、5波動目?が1波動目の1.00倍で、2-4チャネルの1波ラインから反転してきています。
来週、1の高値ラインを下回ってくるようであれば、いよいよその可能性が高くなってきそうです。
ドル円はD波の理想的ポイントに到達
C波の0.618リトレイス
ドル円FX日足チャートです。
ドル円は、ユーロドル、またクロス円のシナリオとすり合わせていくと、トライアングルを展開している可能性が高くなっきているのかもしれません(すでにひとつ上の段階のC波がスタートしているイメージもありますが・・)。
トライアングルであるならば、現在はD波が進行中、又はすでにE波がスタートしたかという辺りに位置しています。
2015年6月の高値と今年1月の高値を結んだ暫定ラインタッチと、C波の0.618リトレイスポイントどちらで反転してくるか注目しているのですが、今週末この0.618リトレイスラインにタッチして大きく反転してきています。
トライアングルのD波は、C波の0.618リトレイスが反転ポイントのひとつとして注目されます。ドル円はまさにこのポイントから反転してきていることから、ジグザグのC波が完成して、すでにE波がスタートしているのかもしれません。
もしそうであるならば、E波は3つの波動構成で(ジグザグの可能性が高い)、トライアングルチャネル下ライン(こちらのラインは確定済)に向けて下降していくものと思われます。
トライアングルのE波は、チャネルに届かないことも、また行き過ぎることもあるとてもやっかいな波動です。内部波動(3波動構成)の修正パターンをしっかりと見極めたいところです。
ジグザグが完成した?
ドル円FX4時間足チャートです。修正パターンの形、またその内部波動の衝撃波は、理想的な形とはほど遠いですが、イメージとしてはジグザグを展開していると予想しています。
流れとしては、1波延長型衝撃波(a波)→複合修正波(b波)→3波延長型衝撃波(c波)です。ただ、c波衝撃波はスタートポイントの違いによって5波延長型衝撃波の可能性もありそうです。
相場は波のように寄せては返しながら進んでいきますが(8波1サイクル)、まずこの2-4チャネルを下回ってくるかどうかに来週は注目してみたいと思います。
※ドル円の長期為替予想(トライアングルのケース)は、「衝撃波で125円越え?」をご覧ください。
※エリオット波動の波の数え方は「エリオット波動の波の数え方 精度を上げるカウント手法」をご覧ください
以上、週間為替予想でした。