【エリオット波動/為替予想】米ドル1波ライン付近まで上昇

米国株式市場も落ち着き、米ドル(ドルインデックス)が再上昇してきています。しかし、ここから上には幾つかのテクニカルポイントが控えているようです。

米ドルの上昇に伴い、ドル円は上方向、ユーロドルは下方向へとトレンドが進んできています。このままトレンドが一気に加速していくという展開もあるのでしょうか。

ただ、オシレーター系のテクニカル指標は、注意しないといけないレベル付近に近づいており、また、展開的にみても、ここからは幾つかのシナリオが考えられる状況です。

先を読み切るのはとても難しい局面にあるようです。

ドル円については、ユーロドル、クロス円、そして米ドル(ドルインデックス)の展開を見ながら、その道のりを慎重に見極めたいと考えています。



為替予想の前にひとつ。「なぜc波を狙う?」というご質問を頂いたので、簡単にお答えします。

衝撃波の内部波動は、1波動目(5)-2波動目(3)-3波動目(5)-4波動目(3)-5波動目(5)です。

この5つの波の1波動目(5)の衝撃波を確認して、次の2波動目(3)の修正波でタイミングよくエントリーできれば、3波動目(5)と5波動目(5)の残り2つの衝撃波を狙うことができます。

たとえ、衝撃波(5-3-5-3-5)ではなくジグザグ(5-3-5)の展開であったとしても、最初の衝撃波(この場合はa波)の押しや戻りでタイミングよくエントリーできれば、c波の衝撃波は拾うことができます。

つまり、衝撃波(推進波)の押しや戻りにはチャンスがあり、中でも3番目の波動を狙えば収益が上がり易いというわけです。

ちなみに、衝撃波(5-3-5-3-5)の展開である場合、

  1. 衝撃波は、3波動目が延長波になることが多い(3波延長型衝撃波)
  2. 衝撃波の1波・3波・5波の内、3波は一番小さな値幅にならない

ということから、3番目の波動はかなり期待が持てます。

これからエリオット波動を始める方は、3番目の波動(3波やc波)を意識してみてはいかがでしょうか。




ユーロドル、2-4チャネル1波ライン目前

ユーロドル為替相場日足チャートエリオット波動予想カウント
クリックして大きさを調整してご覧ください

ユーロドル為替相場日足チャートエリオット波動予想カウントです。

ユーロドルは、10月の陰線で明確に月足一目均衡表雲を下抜け、通常であれば「下方向のトレンドがまだ続いていくのでは?」と考えたくなるような状況です。

これは、ポンドドルなどのドルストレート、ドル円、そして米ドル(ドルインデックス)の展開から考えても同じです。

しかし、もしこのままトレンドが進んでいくにしても、その道のりはひとつではなく、可能性のある展開が幾つかあるようです。

まずおさらいで、ここまでの下降フォーメーションから考えてみます。


フォーメーションは3波、又は5波延長型衝撃波


フォーメーションは、推進波の下降衝撃波で間違いないと思います。そして、その衝撃波は3波延長型衝撃波、又は5波延長型衝撃波のどちらか。

3波延長型衝撃波であるならば、2-4チャネルの1波ラインタッチやフィボナッチ黄金区分付近(4波高値や安値、又はその終点で0.382と0.618で区分)は利益確定の絶好のポイントになります。

しかし、ユーロドルは衝撃波の5波動目がエクステンションしてくる可能性があります。

通常、5波延長型衝撃波は、

  • 3波動目が1波動目と比べてそこまで大きな波動とならなかった
  • 4波動目で大きく修正して、1波動目終点付近までプルバックしてきた
  • 通常の3波延長型衝撃波だけでは上位の段階の目標ポイントに到達できない

このようなケースで5波延長型衝撃波はよく現れてきます。

ユーロドルについては、ひと回り上の段階の波動展開を読み切れていないので何とも言えませんが、3波延長型衝撃波で終わってもおかしくないような展開です。

しかし、ドルインデックスが5波延長型衝撃波の展開の可能性があるため、当然その影響を強く受けるユーロドルも同じ展開をイメージしておく必要がありそうです。



次は直近の波動展開(5波動目)を確認してみます。※4波動目継続中の可能性も少しあり


5波動目は1波延長型衝撃波?


ひょっとすると、10/31までの下降がひとつの衝撃波で(5波延長型)、トランケーションで5波動目が終点を迎えた可能性もあるかなと考えていました。

しかし、その後の反転が3波ジグザグであることから(赤点線下抜け)、どうやら5波動目が継続している可能性が高そうです。

5波動目の副次波を確認すると、3波動目が1波動目より微妙に小さな波動であるようです。

そうすると、

  • 1波延長型衝撃波である(1波と4波がヒゲ重複)
  • 5-3がエクステンションしてきている

といった展開などが考えられそうです。

その下降の形からすると、優先順位の高いイメージは1波延長型衝撃波です(たしかに、1波と4波がヒゲの部分重複することになりますが、高レバレッジの為替相場では1波延長型衝撃波はホントによくヒゲが重複してきます)。

この1波延長型衝撃波で2-4チャネルの1波ラインタッチという展開を予想していますが・・・(次は5-2のプルバック)。

これら以外の展開も考えられそうですが、いずれにしてもここからは1波進むごとにイメージを修正しながら臨機応変にというスタンスでいきたいと思っています。






雲を明確に越えてきたがもう一度プルバック?


月足の段階では上昇トレンド

ドル円為替相場月足チャートエリオット波動予想カウント
クリックして大きさを調整してご覧ください
ドル円為替相場月足チャートエリオット波動予想カウントです。

米国株式市場が落ち着き、ドル円は明確に月足一目均衡表雲を上抜けてきています。少しずつ建設的な買いが入り始めているようです。

ただ、ここまでの展開では延長波のような勢いはないようです。そうすると、もう一度プルバックしてくるといった展開が考えられそうです。

とは言っても、ドル円はこの段階で考えるとトレンドは上方向です。米ドルやユーロドルの展開を考えても、ここから大崩れするようなことはまずないと思われます。

ドル円は、0-2チャネルに沿って、このまま上昇していく展開となるのではないでしょうか。



一時的行き過ぎと捉えてもいい?

ドル円為替相場日足チャートエリオット波動予想カウント
クリックして大きさを調整してご覧ください
ドル円為替相場日足チャートエリオット波動予想カウントです。

結局、下降は日足一目均衡表雲でサポートされたようです(円インデックスのチャネルでもサポートされた)。

3波動目が0-2チャネルを越え、1波動目×2.00まで上昇した後に大きく下降した展開をどのように捉えるかによって波動カウントは変わってきそうです。

3波動目までの内容が衝撃波であること、ヒゲの部分の行き過ぎであること、そしてその後の展開とその値幅などから考えると、米国株式市場の影響による一時的な行き過ぎであると捉えてもいいのではないでしょうか?

通常、このように理想的ポイント(0.382リトレイスゾーン)から5波動目がスタートすることができず、4波動目が1波終点付近までリトレイスしてきた場合、次の5波動目は、目標のポイントに到達するため、その多くがエクステンションしてきます(全体が5波延長型衝撃波になる)。

今週は、その5波延長型衝撃波のフィボナッチ黄金区分(4波動目ヒゲ終点での場合)で止まっています。

下の段階の波動展開が難解であるため何とも言えませんが、週明けに上を目指してさらに上昇していく可能性は充分にありそうです(その場合は実線でのフィボナッチ黄金区分)。






米ドル5動目も1波ラインが目前

ドルインデックス日足チャートエリオット波動予想カウント
クリックして大きさを調整してご覧ください

米ドル(ドルインデックス)Dailyラインチャートエリオット波動予想カウントです。

最後にドルインデックスを簡単に。

米ドルは、前回の週間為替予想以降、勢いよく上昇してきています。衝撃波の5波動目の展開で間違いないようです。

ただ、ユーロドルと同じく2-4チャネルの1波ライン目前です(2-4チャネルは、2波動目終点と3-2波動目終点からの2本を引いています)。

また、この付近は3波延長型衝撃波フィボナッチ黄金区分のポイントでもあります。

ドルインデックスの展開が3波延長型衝撃波であるならば、この付近が衝撃波の理想的な終点ポイントなのですが、ひと回り上の段階の目標はまだかなり上にあります。

なので、ドルインデックスは5波動目がエクステンションしてくるのはないでしょうか?


もし、5波動目がエクステンションしてくるのであれば、このまま上抜けていくというよりは、2-4チャネルの1波ラインタッチ後に一度押し目を付けてから再上昇していくのでは?

つまり、5波動目の延長波は、3波又は5波延長型衝撃波となるのではないでしょうか(この5-3とドル円の延長波が連動してくる?)。

あてにはなりませんが、現在描いている優先順位の高いイメージを綴ってみました。

いずれにしても、米ドルの動向がドルストレートやドル円の今後の展開に大きな影響を与えることは間違いないと言えそうです。以上、週間為替予想でした。