【エリオット波動】衝撃波の見極めと見込み波




為替相場の価格は、寄せては返すをくり返しながらトレンド方向に進んでいきます。 

その波動の中で最も勢いがあり、力強くトレンド方向に価格を推し進めていくのがエリオット波動の3波動目です。

為替相場のトレードにおいては、この3波動目を如何に早く見極められるかが収益を上げていくポイントになります。

波動使いの強者は、この3波動目を狙ってのベストなエントリーポイントを探すために全神経を注いでいると言っても過言ではありません。

そこで今回のエリオット波動入門は、このエリオット波動の3波動目を掘り下げ、またそのエントリーポイントを解説したいと思います。

こちらをご覧になる前に「エリオット波動を学ぶための完全マップ/基礎から応用までのまとめ」を読んでいただけると分かり易いと思います。






特有な動きの3波動目

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上の図はエリオット波動の衝撃波イメージです。

この衝撃波はトレンド方向に価格を大きく押し進めていく推進波で、中でも衝撃波の3波動目が強烈な動きを展開します。



3波動目の特徴


3波動目は多くの特徴があります。3波動目がスタートすると出来高が一気に上がり、ボラティリティも大きくなるので、チャートを見ているだけである程度3波動目の確認はできると思います。

推進波の1.3.5波の中で、最も大きくなることが多いのが3波動で、3波動目が最も多くエクステンションしてきます。

また、3波動目の内部波動の3波動目(3-3)がさらにエクステンションして、エリオット波動で最も勢いのある波動になることがあります。







衝撃波の見極め



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0-2チャネルを超えてくる

3波は必ず0-2チャネルの1波ラインを超えてきます。 

0-2チャネルとは、1波動目の始点と2波動目の終点を結んだラインと、1波動目の終点から平行に引いたチャネルラインです。

0-2チャネルを超えてこれない場合、その波動は推進波ではなくabc修正(ジグザグやフラット)のc波動という可能性が高くなります。



通常は1波動目の1.618倍

ひとつ上の段階が3波動目ではない場合、一般的に1波動目の1.618倍の大きさになることが多く、ほとんどの場合、1.618倍ラインを少し超えた後に修正4波動目へ移行していきます。


3波動目の内部波動は推進波

エリオット波動はフラクタル構造のため、3波動目の内部波動は、ひとつ下段階の推進波となり、チャネルライン沿いに進んでいきます。

ひとつ上の段階でも3波動を展開している時などは、内部波動の3波動目がさらにエクステンションしてくることがあります(為替相場は内部波動の5波動目もよくエクステンションしてきます)。 その場合の3波動目は、通常1波動目のフィボナッチ比率2.618倍、3.00倍、4.00倍の大きさになります。


内部波動の3波動目は陽線(上昇推進波の場合)が続いて現れる

通常の3波動目延長型推進波の場合、内部波動の3波動目(又は5波動目)が最も勢いのある波動となり、陽線が途切れることなく続いて現れることがよくあります。足が確定する直前(15分足なら10分以降)に陽線に転換していくことが多いのが特徴です。


その他にもボリンジャーバンドのバンドウォークや、フィボナッチPivotのレジスタンス4やサポート4を超えてくることでも3波動目を見極めることが出来ます。






衝撃波に発展する見込み波


エリオット波動には、波動使いの強者が狙っている「見込み波」というものがあります。

この「見込み波」をチャート上で見つけることができれば、大きな収益を上げるチャンスかもしれません。



見込み波とは

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上の図は見込み波のイメージです。

見込み波は、衝撃波3波動目の副次波の2波動目までが終了した時点での波形で、いろいろなパターンがあります。

基本的には、5-3-5-3と展開しているもので、一見すると大きな山が2つ並んでいるような形をしています。注意することは、2つの山が5波動構成の内部波動で上昇していなければならいという点で、3-3-3-3という展開では見込み波とはなりません。

エリオット波動はフラクタル構造となっているため、時間足や分足など、どのような足でも現れてきます。チャート上で、この山が2つ並んでいる形を見つけることができれば、大きなチャンスかもしれません。


見込み波1

この山が2つ並んだ形が、最もよく現れるパターンで、通常は2つ目の山の横幅は、1つ目の山より小さくなりますが、山の高さは1つ目の山より高くなることもあります。


見込み波2

2つめの山の頂上で横這いの動きが続いている形もよく現れます。5-3-5-複合修正波(WXY)の展開や、5-3-5-フラット修正の横這いの短い修正などがあります。


見込み波その後の展開

この見込み波が衝撃波に発展すると、上のイメージ図のように展開するのが一般的です。

まず、2つ目の山がチャネルライン沿いに大きく上昇して5波動推進波を完成させます。次に、ひとつ大きな段階の1つ目の山のチャネルライン沿いに5波動推進波が進み、衝撃波が完成となります。




見込み波のエントリーポイント


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見込み波のエントリーポイントは、一般的に2つあります。ひとつ目の山の頂上付近(青点線)と、ふたつ目の山の谷の付近です。

ひとつ目のエントリーで気を付けることは、ふたつ目の山の谷が拡大フラットを展開する場合もあるので、少し注意しておいた方がいいかもしれません。

また、3-3はエリオット波動で最も勢いのある波動なので、勢いが弱い場合には3-3ではない可能性も出てきますので合わせ注意してください。





まとめ


エリオット波動で最も勢いのある3-3は、見込み波を見つけ出すことにより適切にエントリーできるようになります。  

うまく波に乗れたあとは、それが衝撃波であるかをしっかり見極めて、適切に利益確定することが収益を上げるポイントになります。

ドル円、クロス円の動向は「為替予想」をご覧ください。